事業所印・営業所印・事務所印とは、会社の本社とは別に、事業所・営業所・事務所などの拠点ごとに使用する印鑑です。
拠点の印鑑には、拠点の名称を彫刻した「事業所印」と、支店長・所長・店長などの責任者の肩書を彫刻した「役職印(支店長印・所長印・営業所長印・店長印など)」があります。この記事では、2つの違いと、それぞれの作り方を紹介します。
また、法律事務所・行政書士事務所などの士業事務所で使う印鑑についても、後半でご紹介します。
事業所印・営業所印は何に使う?

会社の実印は、会社を代表して重要な契約などに使用する印鑑です。一方、複数の事業所や営業所を持つ会社では、本社の実印とは別に、各事業所で使用する印鑑を用意することがあります。
たとえば、兵庫事業所で発行する見積書や請求書などに使用する印鑑として「兵庫事業所」の角印を用意したり、兵庫事業部長が業務上の契約や決裁などに使用する役職印を用意したりします。
会社の実印を本社で管理しながら、日常的な業務で使用する印鑑を事業所ごとに用意することで、本社とは分けて印鑑を管理できます。
事業所印と、役職印の違い
拠点で使う印鑑は、「拠点の名前を表す印」か「責任者の肩書を表す印」かで、役割が分かれます。
| 事業所印 | 役職印 | |
|---|---|---|
![]() | 印影の例 | ![]() |
| 株式会社めじるし兵庫事業所 | 彫刻内容の例 | 株式会社めじるし兵庫事業所 事業部長 |
| 拠点そのもの | 表すもの | 拠点の責任者という役職 |
| 見積書・請求書・領収書などの日常的な発行書類 | 主な用途 | 拠点の責任者が行う契約・決裁・申請などの書類 |
| 拠点の担当者・事務担当者など | 使う人 | 支店長・所長・営業所長など |
「支店長印」「所長印」と呼ばれる印鑑は、肩書を彫刻した役職印です。拠点名のみを彫刻した事業所印とは、彫刻内容も、使う場面も異なります。
支店長印・所長印・営業所長印・店長印とは

彫刻例:ディーアイエス合同会社大阪支店 / 支店長印
支店長印・所長印・営業所長印・店長印は、拠点の責任者が、その肩書で使用する役職印です。肩書の呼び方は会社によって異なり、事業所長・支社長・事業部長などと呼ぶ場合もあります。「支社長印」「事業所長印」なども、同じ役職印の一種です。
役職名のみを彫刻し、個人名を入れないでおくと、担当者が交代しても同じ印鑑を引き継いで使えます。
支店長印・所長印は誰が、どの権限で押す?
支店長や所長などの責任者が、会社から与えられた権限の範囲内で、契約書や申請書、決裁書類などに使用します。どの書類にどこまで押せるかは、会社の規程や権限の定めによって異なります。
また、支店長印は会社の実印ではなく、法務局に届け出る代表者印とは別の印鑑です。支店長や所長が会社を代表して重要な契約を結ぶ場合には、会社の規程に応じて、会社実印や代表者印が必要になることがあります。
店長印・店舗責任者印とは

彫刻例:DIS店長之印
店長印・店舗責任者印は、店舗の責任者が、その肩書で使用する役職印です。「○○株式会社 ○○店 / 店長之印」のように、会社名・店舗名と役職名を組み合わせて作成できます。
肩書の呼び方は、会社によって異なります。「店長」「店舗責任者」など、社内で使っている役職の名称に合わせて彫刻します。
誰が、どの権限で押すかは、支店長印・所長印と同じく、会社の規程や権限の定めによって異なります。
事業所印は丸印と角印のどちら?
事業所で使用する印鑑には、丸印と角印があります。どちらの形にするかに決まりはなく、事業所名のみを彫刻する場合も、肩書を入れる場合も、丸印・角印のどちらでも作成できます。
実際には、書類に押したときの見た目や、社内での使い分けのしやすさで選ぶことが多くあります。たとえば、次のような選び方があります。
- 請求書や領収書などに押す印鑑は、押しやすく目立つ角印にする
- 契約書や申請書などに押す印鑑は、会社認印や役職印と同じ丸印にそろえる
- 拠点名の角印と、肩書入りの丸印の両方を用意して、書類によって使い分ける
会社の規程や、取引先から指定がある場合は、その内容に合わせてください。
角印(事業所印・営業所印)

彫刻例:株式会社めじるし兵庫事業所
角印は、会社名や事業所名などを彫刻し、請求書・見積書・領収書など、日常的に発行する書類への押印に使われることが多い印鑑です。
本社とは別に事業所専用の角印を用意しておくと、拠点で発行する書類に使う印鑑として管理できます。
丸印(役職印・会社認印)

彫刻例:株式会社めじるし兵庫事業所 / 事業部長
丸印は、会社認印や役職印として使われることが多い印鑑です。
事業所用であれば「株式会社○○ 兵庫事業所 / 事業部長之印」のように、事業所長・営業所長などの役職を入れた役職印として作成することもできます。
役職印は、事業所長や営業所長など、会社から権限を与えられた役職者が、その権限の範囲内で契約や決裁などに使用する印鑑です。
士業事務所の印鑑
Sirusiでは、法律事務所・行政書士事務所・司法書士事務所などの士業事務所から、印鑑のご依頼を多数いただいています。
個人で事務所を開業する場合
個人事務所では、請求書や領収書などの書類に押す事務所名の角印や、個人の実印などを用意する場合があります。必要な印鑑は、手続き先や事務所の運用によって異なるため、すでにお持ちの印鑑も含めて、必要なものを検討してください。







開業にあわせてまとめて用意したい方のために、事務所名の角印と個人の実印、便利な住所印をセットにした士業事務所開業印鑑セットをご用意しています。
士業法人として設立する場合
士業法人では、法人名義で使う法人実印・銀行印・角印などを用意する場合があります。登記や口座開設で求められる印鑑は手続きによって異なるため、事前に、手続き先の案内でご確認ください。
設立にあわせてまとめて用意したい方のために、法人実印・銀行印・角印・便利な住所印をセットにした士業法人設立セットをご用意しています。法人実印の肩書については、「代表社員印とは」もご覧ください。
よくある質問
はい。会社の実印とは別に、事業所や営業所などの拠点で使用する印鑑を作成できます。
呼び方は異なりますが、いずれも事業所・事務所・営業所などの拠点で使用する印鑑を指して使われる名称です。実際の用途や彫刻内容は、会社や事業所の運用によって決まります。
同じものではありません。事業所印は拠点の名称を表す印鑑で、支店長印は拠点の責任者の肩書を表す役職印です。ただし、会社によっては、拠点の印鑑を総称して「支店印」などと呼ぶ場合もあるため、依頼や指示を受けたときは、どの印鑑のことかを確認すると確実です。
いいえ。会社の実印は、法務局に届け出た代表者印です。支店長印は、拠点の責任者が権限の範囲内で使う役職印で、実印とは別の印鑑です。
呼び名が異なるだけで、いずれも拠点の責任者の肩書を彫刻した役職印です。実際に彫刻する肩書は、会社で使われている役職の名称に合わせます。
はい。「○○株式会社 ○○店 / 店長之印」のように、会社名・店舗名と役職名を組み合わせて作成できます。彫刻する肩書は、社内で使っている役職の名称に合わせます。
支店長・所長などの責任者が、会社から与えられた権限の範囲内で使用します。具体的な使用者や権限の範囲は、会社の規程や運用によって異なります。
どちらも使用できます。事業所名を表す印鑑として角印を使用したり、会社認印や役職印として丸印を使用したりするなど、用途に合わせて選びます。
「○○事業所」「○○営業所」などの事業所名のほか、「○○事業所長之印」のように役職名を入れることもできます。
はい。事務所名の角印や、法人実印・銀行印・角印など、士業事務所で使う印鑑を作成できます。個人事務所の開業向けと、士業法人の設立向けに、それぞれセットもご用意しています。
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